高橋克之

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2021 対面

パネル 合成うるし 油彩 (162cm×162cm)
制作年 2019

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対話

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対面

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告知

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変容

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暗示

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きり

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最後にのこるもの

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復元

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たまり

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こだま

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ひかり

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まわる

今回の展覧会「対面」についての付記



それは コミュニケーションについての考察から始まった



いつものように

 夜中に散歩をしている

高速道路に沿った 

 誰も歩いていない道



明るい 三日月の 見える 夜空の もと

 思い出せないほどにリラックスしていた



そんな なか 唐突に、痛みを感じる

 その痛みがきっかけで、昨日見た映画のクライマックスの場面が脳内で再生される



 若い男が、若い女に向かって叫んでいる 

 音声は、聞こえない 

何を叫んでいるのかわからない

しかし、われわれは、あるいは、わたしは、何かを感じる



何かとは

 驚き。

恐怖。

不安。

あるいは、それらに 伴う 喜び 



彼らの口から

エクトプラズムのような生気が出ていく

 その生気は 人となり 光となり けむりとなって 消えて 

  また なにものかになって生まれては消え

かつ 生まれては 消える

そのようにして 彼らのコミュニケーションは 交わされる



コミュニケーションは

彼らの生気が出尽くすことによって

 終了し そして

 意識は 戻ってくる

 「現実の世界である身体」に 

意識は 戻ってくる

 意識が、「現実の世界である身体」に 戻ってくる



すると身体は それ を 感じる

それ は 静かな 波のように

  際限なく うちよせる 



それ の 発生  に 伴い、現実と非現実の境界は 

 薄れていく

 現実と 非現実の 境界は 

  交じりはじめる



 それ ばかり ではない

あろうことか 

いしき も うすれ はじめる

 わうぃろうことか

やがて いしき の うまれいずるところ は いちじてきに ゼロになる

むさいしき 

そして むおん    そして     むかんかく

それから それくぁらぁあぁ

わうぃろうことか

 しだいに  しきさいが

  のうみつ   に   じゅうまん  し て  い   く  

  そうして かれら が  やって くる  の  だ

    こうしょうやら こみゅにけーしょん やら ガ

     はじまり



かれら と の  こうしょうやら の  まっただ  なか で

   とりあえずずずずず 



 きぜつする


  それはそれは 

   かんびな         ゆめ

    あるいは ほとんどは  

     ぼんやりとした 

      おもみそしてはてしないゆらぎ




以上の認識をもって 
 より新鮮な創作を
 より穏やかに
 際限なく続けたい